産地だより 2019年1月

2019年1月
千葉県富里市 株式会社モスファーム千葉(トマト、玉ねぎ)
代表生産者 森田 健介さん

今回の産地だよりは、2017年6月に、株式会社モスフードサービスと千葉県の富里市、芝山町でトマト、ニンジンを中心とした野菜を生産する株式会社テンアップファームが共同出資で設立した株式会社モスファーム千葉のご紹介です。当社として農業生産法人(農地所有適格法人)の設立は全国で7例目です。

株式会社テンアップファーム

有機質肥料を主体に栽培管理することにより、栄養価の高い野菜を作ることを目的に設立されました。「テンアップ」の名前は「ミネラル成分10%アップ」という意味に由来します。
2002年頃より当社との契約栽培を開始し、主に関東地区のモスバーガーのお店にトマトを供給いただいています。過去のキャンペーンではニンジンも供給していただきました。

株式会社モスファーム千葉

所在地は千葉県北部の北総台地のほぼ中央に位置し、土質は火山灰で肥沃な壌に恵まれ、比較的温暖気候で、1年を通して野菜の栽培が可能です。
生産品目は、富里農場でトマト(5月~11月)と玉ねぎ(9月~5月)を、芝山農場でニンジン(9月~1月)を栽培しています。
現在、モスバーガーにはトマトを出荷し、玉ねぎは将来モスバーガーへの出荷を目指し、試験栽培(2018年は2作目)を行っています。ニンジンはモスファーム千葉の売上、収益確保のために栽培しています。

富里農場トマトハウス

富里農場トマトハウス

5月下旬のトマト

5月下旬のトマト

5月上旬の玉ねぎ畑

5月上旬の玉ねぎ畑

収穫直後の玉ねぎ

収穫直後の玉ねぎ

得意のニンジン栽培

得意のニンジン栽培

順調に育ったニンジン

順調に育ったニンジン

株式会社モスファーム千葉代表取締役社長 森田健介さんのご紹介

森田健介さんは今年で32歳。テンアップファームの取締役で営業を担当、モスファーム千葉で社長も務められています。
モスファームの設立について森田さんにお聞きしました。「テンアップファームでは経営理念に日本の農業を守るということを掲げています。現状の農業は大変厳しい環境にあります。そんな中で長年お世話になっているモスフードさんからモスファーム設立のお話をいただき、若い人が農業をしたくなるような会社で、攻めの農業が出来るチャンスだと思いました。新たな野菜への取り組みと産地化に挑戦出来る機会だと思っています。」と力強く話してくれました。

生産物とスタッフの紹介

・農場長 西海さん
西海さんは現在63歳。18歳の頃からトマトを栽培しているというベテラン農家さんです。自身の圃場ではスイカやニンジンも栽培しています。モスファーム千葉ではトマト、ニンジン、玉ねぎの栽培を現場で指導していただいています。

農場長の西海さん

農場長の西海さん

ニンジンを収穫する西海さん

ニンジンを収穫する西海さん

・トマト担当 取締役小倉さん
おいしいトマトの産地としてブランド化するために、「みそら」という品種のトマトを栽培しています。
このトマトの特長は糖度だけではなく酸味が適度にあってバランスがよく、何といっても食味がよくおいしいということです。このみそらトマトは、ゼリー部分の部屋数が多く、モスバーガーで使用する輪切りに適したトマトでもあります。形も大玉(モスバーガーの規格サイズであるL玉)が多収穫できる品種だそうです。しかし、小倉さん曰く「決して栽培しやすい品種ではなく、2018年は猛暑でモスバーガーさんの規格に合格したのは20%未満です。」と話していました。

小倉さん

小倉さん

「みそら」トマト

「みそら」トマト

・玉ねぎ担当 取締役池延さん
今年で57歳。モスファーム千葉では玉ねぎとニンジンの担当をしています。
玉ねぎの今作の状況をお聞きしました。
「試験栽培の1年は、サイズの不揃いはありましたが概ねうまく行きました。2年目は玉ねぎに限ったことではありませんが2017年秋の曇天で育苗がうまく行かず、冬の異常低温より、根の活着が弱く、霜で苗が浮き上がってしまうなど、たいへん苦戦しました。2018年秋は、育苗、定植とも順調に進んでいます。」と笑顔で話してくれました。
現在は若手の宇井さんとともに品種選び、栽培方法の選定に注力して、この地(千葉県富里市)にあった玉ねぎの栽培方法を探求しています。

池延さん

池延さん

(左)宇井さん(中央)池延さん(右)森田社長

(左)宇井さん(中央)池延さん(右)森田社長

10haの農場

森田社長から農場経営の方向性について話していただきました。
「テンアップファームとモスファーム千葉で隣接した圃場を作ることで栽培効率を図っています。
千葉県の富里市は、農業は盛んですが観光地も少なく県外から来る人も少ないため、モスファームを通じて地域の活性化と地域貢献もしたいと思っています。現時点ではまだ規模は小さいですが、売上を伸ばすために農場の拡大と人件費の削減も必要と考えています。10haの圃場を一カ所にまとめ、一人ひとりが効率のよい作業ができるような仕組みを考えて、面積に対して必要最低減の人数でできるよう改善したいと考えています。」

看板と建設中のハウス

看板と建設中のハウス

ニンジン畑と建設中のハウス

ニンジン畑と建設中のハウス

最後にモスのお客さまに一言

いつも、おいしい野菜ができるよう心がけて栽培しています。
私たちの出荷シーズンが来ましたら、モスバーガーでぜひ食べてみてください。

メッセージ

メッセージ

Text by Iigusa