群馬県昭和村 サングレイス群馬第2農場(ミニトマト) 農場長 木内 純一さん

群馬県昭和村 サングレイス群馬第2農場(ミニトマト) 農場長 木内 純一さん

サングレイス群馬農場は群馬県の昭和村にあり、モスバーガーと野菜くらぶさんによる共同出資により誕生した農業生産法人の農場です。
また、サングレイスは静岡県菊川市にも農場があり、モスバーガーのお店に安定供給を目的とした「大玉トマト」の栽培を主としています。
今回はサングレイス群馬入社8年目で今年4月からサングレイス群馬第2農場の農場長となり、ミニトマトの栽培を始めた木内 純一さんの栽培にかける情熱をレポートします。

何故!?農業の道へ・・・・

木内さんの実家は農業を営んでいるわけではありません。
何故!?農業の道を選んだのかと木内さんに聞いてみると・・・・
「自分で食べる物を作りたかった。デスクに座って仕事をするより、大自然の中で自分が丹精込めて栽培した野菜でお客さまを笑顔にさせ、喜ばせたい。」ということが農業を選んだ理由だそうです。丁度そこにタイミングよくサングレイスでトマト栽培者を募集していたこともきっかけだったそうです。そして木内さんの農業にかける人生が始まりました。

サングレイス群馬第2農場ハウス

サングレイス群馬第2農場ハウス

ミニトマト栽培にかける木内さんの思い

木内さんは今年の4月からサングレイス群馬第2農場の農場長としてミニトマトの栽培を始めました。第2農場はハウスが6棟あり、5棟が大玉トマトの栽培に使用され1棟がミニトマト栽培専用のハウスになります。
木内さん曰く、「ミニトマトを出荷するならお客さまがイメージできる甘くて、みずみずしいミニトマトを栽培しよう!!」と強く思ったそうです。
また、自分の苦労の後には必ずお客さまの笑顔があるということを日々思いながらミニトマトと向き合っているそうです。
ちなみにミニトマトの品種は「イエローミミ」「イエローキャロル」の2種類です。
それぞれに特徴があり、「イエローミミ」は甘味が強く、「イエローキャロル」は酸味と甘味のバランスが絶妙だそうです。どちらも美味しそう!!

ミニトマトハウス内

ミニトマトハウス内

ミニトマト

ミニトマト

ミニトマトの栽培で苦労したことは?

ミニトマトの栽培で苦労したことを木内さんに聞いてみました。
サングレイス群馬入社時から木内さんは大玉トマトのみの栽培をしていました。大玉トマトの栽培経験がミニトマト栽培に生かされると確信していたのですが、あまりにも違いがありすぎて苦労したそうです。
大玉トマトと同じように水分を与えてしまうと、ミニトマトの糖度が下がり、味がぼけてしまいます。土の湿り具合を毎日確認し、ベストな水分量を見極めなければなりません。
もちろん品質についても毎日の食味と色目のチェックは欠かせないとのことです。
特に大玉トマトとミニトマトの違いは積算温度による違いです。大玉トマトは積算温度1,200度に達すると収穫ですが、ミニトマトは800度であり、大玉トマトより生育が1.5倍も速く収穫のタイミングを逃し、失敗したこともあるそうです。

ミニトマトの生育状況を確認している木内さん

ミニトマトの生育状況を確認している木内さん

ミニトマトの生育状況を説明している木内さん

ミニトマトの生育状況を説明している木内さん

木内さんのこだわりその1(栽培方法)

ハウスでミニトマトを栽培するうえで土を使って育てたいため、土耕栽培にこだわっています。土の状態を整え、その後ミニトマトの苗をひとつずつ植えていくために手間と労力がかかりますが、その手間と労力を惜しまないのが木内さんのミニトマト栽培のこだわりです。土を使ってミニトマトを育てると自然のまま好きなところに根が生え、根がはった分だけ強く育ち、病気にも強くなり安定した収穫量が確保できるそうです。

生育状況、収穫量を報告する木内さん

生育状況、収穫量を報告する木内さん

木内さんのこだわりその2(地力強化)

また、土の地力を高めるため有機質肥料を使用しています。有機質肥料は動物や植物から作られる肥料です。「魚カス」「焼酎濃縮液」(麦麹酵母を発酵熟成したもろみから抽出濃縮した液)を使用することで永続的にミニトマトが栽培できるように地力を高めていけるそうです。
また、有機質肥料には多くのミネラルが含まれているので品質向上の面でも貢献するとのことです。
「その取り組みにより、お客さまに安心で安全で美味しいミニトマトが提供できます。」と木内さんは熱く語っていました。

生育途中のミニトマト

生育途中のミニトマト

木内さんのこだわりその3(栽培から出荷まで)

木内さんのこだわりは栽培だけではありません。自分が栽培したミニトマトを選果場で集荷し出荷準備まで手掛けます。選果場では、ミニトマトの大きさを選果しながら従業員さんと一緒に自らパック詰めをしています。忙しい日はミニトマトの生育状況の確認、収穫、集荷とハウスと選果場を行ったり来たりしています。
木内さん曰く、「栽培方法だけこだわっても、出荷前に最後のパック詰めされるミニトマトの大きさ、色目、品質を最後まで確認しなければ心配になります。最後に評価していただくのはお客さまですから。」とのこと。
木内さんのこだわりというよりもお客さまに対する姿勢に完敗です。

ミニトマトを集出荷する選果場

ミニトマトを集出荷する選果場

ミニトマトを選果している木内さん

ミニトマトを選果している木内さん

木内さんからのメッセージ

木内さんにモスバーガーのお客さまに向けて一言頂きました。
「ミニトマト栽培について日々勉強中です。自分が選んだ道であり、苦労はたくさんありますが農業の道を選んだことに後悔はありません。日増しに農業に対する思いが強くなっています。夢の中でもミニトマトの栽培をするぐらい思いは強いです。モスバーガーのお客さまが自分の栽培したミニトマトを召し上がって笑顔になり、幸せになることを日々思いながらミニトマト栽培に邁進していきますのでよろしくお願いいたします。」
お客さまへの強い思いがこもった元気いっぱいの木内さんのミニトマトは、8月から10月までです。是非、モスバーガーのお店でご賞味ください!!

木内さん

木内さん

Text by Osako