青森県蓬田村 JA青森東つがるトマト部会(トマト) 部会長 津島 鉄平さん

青森県蓬田村 JA青森東つがるトマト部会(トマト) 部会長 津島 鉄平さん

青森県蓬田村は青森県の南部に位置する村です。
蓬田村は1889年4月1日、町村制施行に伴い蓬田村、長科村、中沢村、阿弥陀川村、郷沢村、瀬辺地村、広瀬村が合併して村制施行をしました。
産業は農業、林業、漁業、畜産業が盛んで、農業はもちろんトマト、そして水稲、ほうれん草が有名です。
特に水稲はトマト栽培に必要な堆肥として、収穫終了後の稲から「米糠(ぬか)」をとり、トマト栽培に役立てています。
そんな産業と大地の自然に恵まれた蓬田村でトマトを栽培する「JA青森東つがるトマト部会」を今月はレポートします。

JA青森蓬田村選果場敷地内には「試験ハウス」がある!!

美味しさにこだわるJA青森東つがるトマト部会には、何と!!選果場敷地内に「試験ハウス」があります。試験ハウスでは大玉トマト、ミニトマトを試験栽培しています。
生育時に発生する問題、生育障害、病気などを早期発見し事前に対策が打てることが大きなメリットです。
事前に対策を打つことでトマト生産者に予防方法を指導することが可能であり、更にトマトの生産ロスを減少させることが可能となります。
ちなみに試験ハウスにもかかわらず1,200本の苗を植えています。

試験ハウスその1

試験ハウスその2

「米糠(ぬか)」の堆肥

JA青森蓬田村選果場敷地内にはまだまだ秘密があります。それは地域の資源を有効活用した堆肥を作っていることです。その規模は下の写真でもお分かりいただけると思いますが初めて目にする人は必ず驚きます。
もちろん堆肥に使用されているものは青森県の特産であるお米の「米糠(ぬか)」です。
この堆肥づくりは、1段階目は屋外で秋から夏まで熟成させ、2段階目で屋内の貯蔵庫にて保管し「乳酸菌」「納豆菌」を混ぜてできあがりです。
この堆肥は土づくりに大きく貢献しています。

屋外で熟成させている堆肥

屋内の貯蔵庫で保管している堆肥

食育活動も積極的に実施

こだわり活動は試験栽培、堆肥作りだけではありません。
小学生対象に食育活動も実施しています。
食育活動の内容は苗の定植から始まり秋には収穫体験を実施します。
それもそのはず!!何と!!小学校の敷地内にハウスがあるのです!!すごい!!
下の写真は小学生から頂いた感謝の絵と食育活動中の小学生の写真です。
もしかしたらこの中からJA青森東つがるトマト部会の部会員になる子がいるかもしれませんね!!

小学生から頂いた感謝の絵

トマトの苗を初めて触る小学生

津島さんのこだわりその1

トマトを栽培するうえでのこだわりは農薬、化学肥料軽減への取り組みです。
使用している堆肥は「米糠(ぬか)堆肥」で、マグネシウム、ミネラル、鉄分、マンガンなどの欠乏を助けています。その取り組みは蓬田でだんだんと浸透してきています。
その取り組みにより蓬田の風土の特色である寒暖差から生まれる「旨味のあるトマト」をより美味しくしています。
津島さん曰く「自分の畑にあったトマトの品種は何か?皆が喜んでくれる美味しいトマトの品種は何か?」を見極めようと現在も様々な品種を作付けし日々邁進しています。

トマトの生育状況を確認する津島さん

トマトの生育状況を説明する津島さん

津島さんのこだわりその2

収穫したトマトは選果場にある予冷庫で4時間から5時間かけて芯温を3℃の温度まで冷やします。その後出荷まで冷蔵庫で保管されます。
津島さん曰く「トマトを芯まで冷やすことは採りたての美味しさ、新鮮さをお客さまに召し上がってい頂くためのこだわりです。」「また、選果場からの輸送温度も3℃指定し輸送しています。」「栽培のみならず、収穫後の品質維持にこだわることでモスバーガーのお客さまに認めていただけると確信しています。」と津島さんは熱く語ります。

JA青森蓬田村選果場

津島さんのトマトハウス

津島さんのトマト栽培に対する思いは「恩返し」が根底にあるそうです。
津島さんが初めてトマトを栽培した時、近隣の生産者の方々が毎日、何回も訪ねて来てくれてトマト栽培のアドバイスをいただいたようです。
実家が農家でもなく、農業系の学校に通った訳でもない津島さんにとってはものすごく励みになり「皆に喜んでもらえる美味しいトマトをつくるぞ!!」と誓ったそうです。
また、トマトを栽培することは応援していただいた近隣の生産者の方々に「今はここまでやれているよ!!」と報告する意味合いもあり、「蓬田」という産地と生産者の方々に少しでも力になって恩返ししたいという気持ちが大きそうです。

津島さんとトマト部会員

津島さんからのメッセージ

津島さんにモスバーガーのお客さまに向けて一言頂きました。
「モスバーガーのお店に安心で、安全で、美味しいトマトをお届けすることが励みであり、アドバイスを頂いた生産者の方々へ対する恩返しでもあります。」
こだわりと愛情たっぷりトマト一筋の津島さんは青森県蓬田村で今が旬のトマトを育てています。
津島さんのこだわりと蓬田の愛情がたっぷり詰まったトマトをモスバーガーのお店でご賞味ください!!

津島さん

Text by Osako